「典拠ファイル」とは、厳密に言えば、優先語、すなわち条件に合う価値を一覧にしたものです。バリエーションや同義語は含まれません。典拠ファイルは伝統的に図書館や政府機関で広く使用され、制限範囲内のエンティティに適切な名前を付けることを目的としています。実際、典拠ファイルにはさまざまな優先語が含まれています。言い換えれば、典拠ファイルは好ましいと定義された、または条件に合った価値がある用語を含んでいる「同義語の輪」と言えるかもしれません。ここである重要な問題にぶつかります。オンライン環境で典拠ファイルを使うことと、その価値に関する問題です。ユーザーの行うキーワード検索は、1つの概念に対して多くの用語をマッピングします。そこで本当に優先語は必要なのか、同義語の輪だけでもうまく対処できるのではないのか、等の問題でてきます。典拠ファイルがあれば、コンテンツの著作者とインデックス供給者は、承認された用語を効率的に、かつ一貫性を持って使うことができます。また、制限語彙管理の点から見れば、優先語があるおかげで類義語の追加、削除、変形を効率よく行うことができ、同義語の中からどれを使えばよいかを判定できるのです。一方、ユーザーにとっても、優先語を選択しておくとさまざまな場面で役に立ちます。優先語を示すことでユーザーを教育できるのです。スペルミスを直してあげる場合もあるでしょうし、業界用語を説明する場合やブランド名の認識を高めることもあるかもしれません。